FMくららラジオ生出演。~2016年を振り返ってみた、その2。
今年7月、栃木市にてチェンバロ講座を開講するにあたり、
その宣伝を兼ねて、チェンバロの話をしてほしいという
ラジオ出演のオファーを頂いた。 ラジオ、それも生放送は初めての経験だった。
チェンバロのことを多くの人に知ってもらいたいという思いがある。
その思いからチェンバロの講座であり、ラジオへの出演であった。
「ピアノを弾いています」と人に言えばピアノについて聞き返されることは、まず無い。
しかし「チェンバロを弾いています」と人に話したときには、
「チェンバロって何?」と聞かれることが多い。
もちろん、チェンバロの曲についてもそうだ。
ピアノの曲ならば、「エリーゼのために」やショパンの曲などのメロディーはご存じだろう。 ピアノ曲に比べて、チェンバロを代表する曲は浸透していないという事実。
さて、ラジオ生放送本番前日にパーソナリティの方との
打ち合わせが予定されていたのだが、
先方のご都合で、前日打ち合わせが当日打ち合わせに変更。 それも生放送30分前の打ち合わせだけ。
それで大丈夫なんだろうかと、不安もあった。 当日になり、パーソナリティの方と打ち合わせが行われた。
打ち合わせの内容は、本番の放送時間35分の流れ。
ここでCMが入りますとか、ここで私が持参したCDを流しますなど 、
分単位で説明があった。 生放送なので、録り直しは出来ない。 普段生演奏をしているのだが、それとはまた違った緊張だった。
ラジオ放送の中では、チェンバロがどこで作られてきたという歴史や、
チェンバロの音の鳴る仕組み、爪で弦をはじいていることなどをお話しました。
また、後日行われるチェンバロ講座の紹介もしっかりしてきました。
お話だけでなく、ラジオを通してチェンバロはどんな音がするのか
聴いて頂こうと思っていました。
チェンバロが使われている曲を、クラシックからポップスなど
いろんなジャンルから事前に用意しました。 用意した中からパーソナリティの方が選んだ曲は、
私が演奏した平均律クラヴィーア曲集1巻第1番のプレリュード。
それから、子供の頃に見たアニメ「キャンディキャンディ」の主題歌、 ドリカムの「LoveLoveLove」。
多くの方に興味を持って頂くには、クラシックばかりより良いのかも、
との選択であろう。
自分のコンサートでは、出来るだけ多くの方がご存じであろうという曲を、
少なくても1曲は弾くようにしている。 例えば、日本古謡の「さくらさくら」とか、
ギターの曲として有名な「愛のロマンス」(禁じられた遊び)など。 そのために、原曲はチェンバロの曲でなくても、 チェンバロの魅力が上手く伝わるように編曲をして、弾いている。 チェンバロオリジナルの曲で素晴らしい曲はたくさんあるが、
まずは多くの方にチェンバロを知ってもらいたい。 チェンバロの音って素敵ねって思って頂ける方が、増えたら嬉しい。
こんな思いからのチェンバロの講座でありラジオへの出演である。
今回のラジオ出演では、パーソナリティーの方を含めたスタッフさんに
感謝します。
それから、ラジオ放送中にメッセージを送ってくれた方々、
本当にありがとうございました。