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チェンバロ講座開講。~2016年を振り返ってみた、 その1。

今年も残すところ、あと僅かとなった。 お陰さまで、恙無く演奏活動が出来たことは本当に有り難い。 今年は、初めてチェンバロの講座を開講することが出来た。 最近のコンサートでは、演奏者が曲の解説をするなど、

お話を交えながらコンサートを進めていくことも珍しくなくなった。 私もコンサートの時は、曲の解説は勿論、

時間が許されれば楽器の説明もする。 ただ、時間の都合上、毎回通り一遍のことしか 話せていない。 チェンバロという楽器について、詳しく話す機会があればと、 長年温めていた企画が、今年の7月に栃木市でようやく実現させることが出来た。 栃木市と、栃木市文化会館の協力を得て、チェンバロの講座を開講することとなった。 講座で使用する楽器は、文化会館大ホールのロビーに置いてある、イタリアンチェンバロだ。 栃木市の文化会館には、横田誠三氏製作のチェンバロが、2台も置いてある。

1台は、フレミッシュ、もう1台はイタリアンだ。

このイタリアンは、通常のイタリアンとは異なり、大型二段鍵盤で、

独特のオリジナリティーを持ち、世界でも珍しいと言われている。

こんなに珍しい楽器が近くにあるのに、紹介しないなんてもったいない!

「紫檀螺鈿五弦琵琶を弾く貴公子と三鳥居酒を飲む美女」が蓋に描かれている。

二段の鍵盤。

講座には栃木市は勿論、近隣の壬生町や、小山市から

10名の方が参加された。 講座の内容は、チェンバロの歴史から、楽器の細部に至るまで、

演奏を交えながら楽器の解説をした。

楽器のそばでないと見られない弦を弾く部品(ジャック)や、

弦を弾く瞬間を直に見てもらった。

これらは普通のコンサートでは体験できないことである。

また講座の一環として受講者の皆さんにも、実際にチェンバロを弾いて頂いた。 筆記用具だけご持参の上、ご参加下さいと事前に連絡したが、

多くの方が、楽譜持参で参加して下さり、 思い思いにチェンバロを楽しまれたようだった。

ピアノの鍵盤との感触の違いに驚いている方もいらした。

今回は受講者の方々にも恵まれた。

講座は90分の予定だったが、講座終盤には受講者からの質問がたくさんあり、

予定オーバーでありながら、あっという間に120分が経っていた。 チェンバロのコンサートへ足を運んでも、 こんなに近くではなかなか見られない、

弦が弾かれて音が出ることは知っていたが、

実際に弾かれているのを見たのは初めてだったなど、

いろんな感想を頂くことも出来た。

初めてのチェンバロ講座であったが、受講者の方々に

喜んでいただけたなら幸いである。

また来年、第2弾ができたらと思っている。

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