top of page

ロバート・ヒル氏のチェンバロマスターコース

国際古楽コンクール主催による、チェンバロの マスターコース。 今年はロバート・ヒル氏をお迎えし、都内の グレゴリオの家にて行われた。

初めて受講したのは2007年。 先生は、ホセ・ルイス・ゴンザレス・ウリオル氏。 D. スカルラッテイのフーガ K.30をレッスンして頂いた。 レッスンは公開レッスンで、コンクール受賞歴を持つチェンバロ奏者や 、古楽界では有名な演奏家 など、たくさんの方が聴講にいらしていた。 かなり緊張した覚えがある。

アーティキュレイションについて細かく指導された。 腕、手首は使わず、指先で演奏すること。 あなたはピアニストだ。と言われ落ち込んだ。

2回目は、2年後の2009年。 シュティル・ハウグサン氏。 J.S.バッハのトッカータ BWV914を レッスンして頂いた。 この時もたくさんの方が聴講されていた。

あなたは何をしたいのか、どう弾きたいのか、 私にはわからない。 と、これまた厳しい一言。 一音一音、全てにおいて意味がある。 曲の解釈を細かく教えて下さった。

マスターコースは隔年で行われる。2011年は、 東日本大震災があり、やむなく中止。 翌年、北谷直樹氏をお迎えしてのレッスン。 北谷先生は、スイス在住のチェンバリスト。 でも日本人の方だけに、語学に自信がない私は 少しだけホッとした。

曲は、J.S.バッハの平均律第1巻の4番 BWV849。 テンポ設定から、フーガの構造ほか、丁寧に 教えて下さった。

2014年は、グレン・ウィルソン氏。 J.デュフリのシャコンヌをみて頂いた。 装飾音符の弾き方を細かく指導された。 腕、手首は使わず、指先で弾く。 何年も前にウリオル先生にも同じことを言われた。 全然進歩していない・・・。 ウィルソン先生は、プログラムの練習前に必ず2時間は 基礎練習をされるとおっしゃていた。 これが美しい装飾音符を演奏するのに役立つのだと。

2016年は、アリーン・ジルベライシュ女史。 マスターコースでは初めての女性の先生。 A.フォルクレのラモーとジュピターを レッスンして頂いた。 この曲は組曲なので、ベースは舞曲である。 ラモーという曲がガボットであるということを 答えられなかった私に、 何を勉強してきたのかと、弾くことだけが勉強ではないと 叱られた。 ジュピターにおいては、もっとタッチを良くすること。 やはり、課題は指先のコントロールだ。

そして今年。 J.H.ダングルベールのアルミードのパッサカリアを レッスンして頂いた。 装飾音符の入れ方、弾き方。それに伴う指使い。 指使いが変わると出てくる音も変わる。 それからイネガルの考え方。フランスものだからイネガルでは、あまりに大雑把。ここはこうだからイネガル、 ここはこうだからエガルと、考えて演奏するように。 それにしても日本人の私に、イネガル奏法は難しい。 何となく真似てはいるけれど、フランス人貴族に 聴かれたら、何だその演奏は!と怒られそう・・・。 最後に、上達するための練習方法を教えて下さった。 初心忘るべからず!基礎練習の大切さを改めて感じた。


最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page